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二人の関係。 little devil and vimpire そっと唇を耳に寄せる。 気配は悟られないように。 「何してるのかしら?」 「っ!!?」 振り向いた男。 見上げる私。 「・・・驚きました?」 「・・何のマネだ、クルシェフスキー卿」 「いえ、貴方がソファーでぼーっとしてるなんて珍しいと思いまして。  ブラッドリー卿」 マグカップを持ったまま彼の隣に腰かけた。 「・・・何のつもりだ?」 「私がどこに座ろうと私の勝手です」 温かいアールグレイを啜りながら ふに落ちない顔をした男をこっそりと見た。 彼は私をじろりと睨んだ後、 見つめていた書類に視線を戻した。 その書類がちらりと垣間見えて。 「あ」 ふと唇から零れた。 彼の怪訝そうな顔が見える。 「・・・邪魔しないでくれるかな、クルシェフスキー卿」 「・・そうですね、申し訳ありません。  じゃあそのスペルミスは御自分で直してください」 「え」 私はにこりと笑みを残して立ちあがった。 彼は紙を一生懸命見ながら、私の手首を掴んだ。 「・・・おい」 「なんですか?」 「・・・・・・・どこだよ」 「・・・ふぅ」 もう一度ティーカップをテーブルに置いた。 そして彼の隣に腰掛ける。 「ここ」 「あ?あってんじゃねーか」 「・・・ここはeじゃなくてaです」 「・・・本当に?」 「信用ならないなら御自分で辞書ひいたらどうなんですか。  あ、ここも間違ってる」 「・・・・」 「ここ、iですよ」 「・・・ちっ」 舌打ちと同時に彼は修正を始める。 白のインクで消して、黒で上書き。 修正が終わって。 「・・・おい」 「はい?」 「・・・近い」 「・・・え?・・・あ」 さっき彼の手元にあった紙を覗きこんでいたせいか 私の体は彼に密着状態で。 視線を逸らして、一瞬頬を掻いた彼の姿が見えた。 日頃上位を譲らない男を出しぬけたような気がして。 なんだか調子にのって。 私と反対の方を向いている彼の耳に そっと息を吹きかけた。 「っ!!ちょ、・・何して・・!」 「あら、びっくりしました?」 彼の肩にそっと手を乗せたまま 笑った。 出し抜かれたのが不満なのか、 頬に少し朱を残して。 「てっきりブラッドリー卿はこんなこと、慣れてるものだと思ってました」 「・・・バカにしてるのか?」 「さぁ?」 そのまま暇なので彼の書類を覗きこんでいた。 沈黙が暫く続く。 「おい」 「え?」 彼がふとこっちを向いたので また『近い』と言われるのかと思いきや。 ちゅ その場の空気に不釣り合いな音がした。 驚いて目を見開いたまま固まった。 「・・・なんか言えよ」 「・・・・・」 その場に不釣り合いな音の原因は 彼が私の唇に吸いついたせい。 「・・・なんてことするのよ!ファーストキスだったのに!  バカ!!!!」 「っってぇぇええ!!!!」 私は思いっきり彼の頬を打って そのジンジンと熱い手で頬を押さえた。 ありえない! なんでこんな男にファーストキスを奪われなきゃならないのよ! 「ってぇ・・!てめぇいきなり何すんだよ!」 「それはこっちのセリフよ!いきなりキッ・・キスするなんておかしいんじゃないの!」 「誘惑してきたそっちが悪いんだろ!」 「私誘惑なんてしてないわよ!!!」 「って・・な、何泣いてんだよ!」 「煩いッ!泣いてないわよ・・ばかっ・・」 ありえない。 ファーストキスは夜景の綺麗なバーで 素敵な男の人と二人で・・。 っていうのが夢だったのにっ! よりにもよって 真昼のラウンズ専用休憩室で ブリタニアの吸血鬼に不意打ちで奪われるなんて! 「・・・・・・・・」 「・・・責任とりなさいよ」 「・・・責任?慰謝料でも取るってか?」 「・・・そんなのじゃ足りないわよ」 私はソファーに座った彼に詰め寄った。 「・・・おい」 彼の胸倉を掴んで、膝の上に跨って。 「・・・乙女の唇を奪う事がどれだけの重罪が教えてあげるわ、吸血鬼さん」 顔を近づけて、脅せば彼はきょとんとして私を見ていた。 暫くそのまま沈黙が流れて・・・。 「・・・なぁ」 「何よ」 「お前、それ無意識でやってるのか」 「言ってる意味がわからない」 「・・・・で、俺はどんな罰を受けるんだ?」 彼の顔色が一瞬にして変わった。 不思議に思った瞬間には腰に腕をまわされていて 降りれなくなった。 「ちょ・・っと!」 「・・・・だからそのカッコ、誘ってるようにしか見えない」 「え・・・」 スリットから大腿を撫でられる。 言ってる意味が分かって、恥ずかしくて手を振りあげれば 手首を捕まえられる。 「え・・・ちょ・・」 そのまま顔が近付いて、もう一度、唇に熱が触れた。 「なっ・・な・・・!」 「・・・責任とってやるから俺の女にならねぇ?」 「・・・何言ってるのよ、ふざけないで・・」 「ふざけてねぇって」 そのまま顔がもう一度近づいてきて、 ぎゅっと目を瞑れば 「好きな女に誘惑されて我慢できるほど、大人じゃねえよ」 小さな声で呟かれた言葉に 驚いて、目を開ければ 首筋に吸いつかれた。 「っあ・・・」 少し痛みが走る。 血を吸われたのかしらと ぼんやりと考えれば 耳元で囁かれた。 「小悪魔しとくのは俺ぐらいにしとけ」 髪に巻いていたリボンをとられて 首に巻かれて器用に前で蝶々結びをされる。 「・・・吸血鬼の所有印がついてるから、  ふらふらどっか行くんじゃねーぞ」 そのままひょいとソファーに座らされて、 彼は書類を持って出ていった。 暫くして、鏡の前に立って、顔が真っ赤になる。 首筋につけられたキスマーク。 私は吸血鬼の所有物になった哀れな小悪魔。 誰か早く助けて。 そう願ってるフリをしながら 吸血鬼に想いを寄せていく。