(全力で大人向け。ピラニアの続き。

タイトル通り、イメージソングはあの曲です。)




綺麗綺麗綺麗に


朽ちていく




















































裏表愛情



















































「あ・・あ・・・っ」




ただただシーツを掴んだ。

白いそれは皺を刻んで

熱を帯びていく。


熱に浮かされる身体と

冷静な頭と。


ねぇ、何も考えられなくしてよ。


そう頭の中で冷たく呟く。


何度も何度も。



『まぁ、無理だろうけど』


そうやって自嘲する。









ああ、何してるんだろ、あたし。

大切な人に裏切られてから

同じことばっかり繰り返してる。

温かい夢から覚めた現実は

冷たくて冷たくて。





心ばかりが溶解していくよ。





心の中は縋りたい気持ちと

縋ってはいけないという理性で

ブチ壊れて

真っ二つに割れてしまったよ。





唇から零れるのは理不尽な罵声と

傷つける言葉と

縋る鳴き声と

逃げるための喘ぎと。







誰かアタシを見下すための目玉を頂戴よ。









溺れるために毎日毎日同じことの繰り返し。

起きて、ご飯を食べて、仕事をして、

帰って、お風呂に入って、



布団に入れば




泣いて喘いで縋って



入れて出して入れて出して。








あの人をいつか殺さなきゃいけないという

現実から逃げるために腰を振る。

縋った男は身近な幼馴染。

だって何も言わずに抱いてくれたもの。






でもそんな世界だって苦痛なんだもの。

貴方がそんな顔で腰をふらなきゃ

もっともっと楽なのに。




現実なんておいしくないよ。

苦味しかないよ。





おいしくしてよ。おいしくしてよ。

過去に戻れば甘いのかしら。

未来に行けば、辛いのかしら。





それすら考えるのが辛くって

薄い皮膚を合わせることに必死なんだ。

触れ合えば、触れ合えば、

ほら、セックスすれば、何も考えなくていいんだ。









なのにね。どうしてね。








あたしはどこにもいけないのかしら。












彼を幼馴染という関係で縛って

がんじがらめにして

自分本位で腰を振って。

そんなことはわかってるよ。

でもそうするしかあたしには楽になれる方法がないんだよ。




この感情をどこに向ければいいのか、誰か教えてよ。

あたしに縋る術と、愛と嘘の見分け方教えてよ。

良い子のあたしで生きるのは疲れちゃったよ。

悪い子のあたしを演じるのも疲れちゃったよ。




いきたいよイきたいよ逝きたいよ生きたいよ










でももう誰にも会いたくなんてないんだ、本当は。











これが何度夢ならいいって思ったんだろう。

壊れてしまったあたしの感情は

良い子のあたしと悪い子のあたしで割れちゃった。








孕んだエゴで人を傷つけてくことしかもうできないのよ。






溺れた沼から抜け出すために、何度も言葉を発するけれど

それもいつしか罵声に変わって

やがて口から泥が入って息ができなくなって死ぬんだわ。






現実なんておいしくないから

逃げ出したくて

暴れれば暴れるほど、泥が呼吸を妨げる。





必死に淵に捕まりたくて辺りを見回すけど

手を差し伸べるのは、悪い顔したあたしだけ。

やっぱりおいしくなんてないんだわ。






だから、その手を掴んで、欲求に身を任せて

真白な世界に逃げ込むしかなくて。















もう、暴れるのも疲れたから

早く殺してよ。



















































そうやって優しく侵入するたびに

涙ぐむ貴方を見れば

たまらなく死にたくなる。












なんであたしたち こうなっちゃったんだろ。










どこで沼に落ちたのかな。



















































不意に涙が零れた。

全部全部セックスのせいにした。