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ゆめ 「すきなの」 世界が沈黙した 俺は思わず彼女をみた さらさらした髪で表情は伺えない 「すきなのよ」 しってる しってた 「あいしてるの」 掌で顔を被う彼女 きっと生命線には塩水が伝う その手を引っ張って抱き締めて 口付けて その寝台に押し倒して全てを溶かせたら 塩水は止まるかな 「ねぇ」 なあ 俺達すれ違ってばっか 「あいしてるの、嘘じゃないよ」 ごめんな 泣かせて 「なんで死んじゃったのよ、シカマル」 おれもあいしてる 「…シカマル?」 目を丸くしたいのがいた 「怖い夢でも見た?」 「…」 「泣いてるよ」 ベッドで寝てた 目を擦ると塩水が付着した 「…お前どうしていんだ?」 「あんたに借りてた本返しに来たの」 「ふうん」 ガシガシと頭を掻いて 乱れた髪を結い直した 「どんな夢見たの?」 「…」 「…まぁ言いたくないならいいけど」 「告白された夢」 「…なんでそれで泣くのよ。そんなに嫌いな子に告白された?」 笑う笑う よかった 生きてた 「お前が 泣いてた」 いのは驚いたようにこちらを見た 目を丸くして 「俺は死んでて。幽霊になってお前を見てる」 「…で、あたしが告白するの?好きだったとか?」 「そんな感じ。まぁ…忘れろ。変な夢だ」 「…あんたは」 「あ?」 「どう思った?あたしの気持ち聞いて」 「どうって…」 首元に埋まった白金 「すきなの」 皮膚越しに体温が伝わる 呼吸が生み出す熱 金に指を這わせた 「あいしてるの」 「おれも」 やっとみえたな 表情(かお) 「しんじゃいやよ」 「死なねぇ、死ねねぇ」 掻き抱いた 金を 口付けた 果実に 「泣くなよ」 「あんたが変な事言うから」 「…言えてよかった」 「え?」 「おれも って言えたから」 はにかんで笑ったら本格的に泣き出した 「ばかぁ…」 「すきよ」 「うん」 「なんで言葉にするだけで こんなに愛しいんだろうね」 「…なぁ」 「ん?」 「またこれ夢とかじゃねぇよな」 「ふふっ」 つねられた 「夢?」 「痛ぇ…な」 これが夢じゃないなら微笑んだお前を 一生護りたいと思った。